脛骨と大腿骨からなる「内側及び外側脛骨大腿関節」と、
膝蓋骨と大腿骨からなる「膝蓋大腿関節」によって構成されています。
この3つの関節が1つの構成体として機能し、膝関節特有の動きが生じています。
膝関節の特徴の一つが、不安定な構造であるということです。
仮に筋肉や靱帯などの軟部組織を全て取り除き、残った大腿骨と脛骨の関係を野球の道具で例えると、脛骨がバットで大腿骨がボールだとご想像ください。
すると、ちょうど脛骨というバットの上に大腿骨というボールが乗っているような関係になります。
まぁまぁ不安定ですね。
お隣さんの股関節と比べてみても一目瞭然で不安定ですね。
それでは困るので、靭帯や筋、半月板などが補強しています。
有名どころでいうと「前・後の十字靭帯」、「内側・外側の側副靱帯」や「内側・外側の半月板」などは一度は耳にしたことがあるかと思います。
さて、そんな不安定な関節なので変形もしやすいです。いわゆる変形性膝関節症ってやつですね。
骨の変形は動き過ぎてしまう部分に生じます。骨が骨棘を形成した結果です。
データで見てみましょう。
変形性膝関節症の患者数は全国で3000万人とされています。
同じ下肢の関節である股関節においては、変形性股関節症の患者数は120万人~300万人とされていますので、その差は圧倒的ですね。
さて、前述のとおり様々な軟部組織が不安定な膝関節を支えていますが、膝関節は角度によって安定性が変化します。
最も安定する角度は、完全伸展位です。
なぜ安定するかというと、理由は2つあります。
①大腿骨と脛骨の接触面積が広い
②靭帯による制動が強く働く
スポーツ選手が膝のケガをする時は、軽度屈曲位で回旋ストレスが加わった場合が多いです。
変形性膝関節症においても、膝の伸展制限があることで歩行時のラテラルスラストが生じやすくなるため、疼痛の原因や変形を進行させる一因になったりします。
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