筋力を簡単にアップさせる方法と神経との関係性

筋トレによって効果的に筋肥大を生じさせるためにはどうすれば良いでしょうか?

今回は海外論文をまとめました。

現代のスポーツ医学や運動生理学はこう答えています。

 

「トレーニングの総負荷量を増やすように筋トレをデザインしよう」

筋肥大は重量、回数、セット数からなる総負荷量を高めることによって生じます。

そのため、これらの変数とともに総負荷量に寄与するセット間の休憩時間や週単位の頻度をデザインすることがポイントになるのです。

 

しかし、これは筋肥大を生じさせるためのポイントです。

では、筋力を効果的にアップさせるためにはどうしたら良いのでしょうか?

 

この問に現代の脳科学はこう答えています。

「筋肥大とともに、神経活動を高めて適応させよう」

 

筋トレに脳科学?神経?と懐疑的に思われるでしょうが、筋力を高めるためには筋肥大だけではなく、神経活動を高め、適応させていく必要性が示唆されているのです。

今回は、筋力を簡単にアップさせる方法から、筋力と神経活動の関係について考察していきましょう。

 

◆ 右手の筋トレをして左手の筋力をアップさせる


 

では、右手に重めのダンベルをもって、アームカールを疲労困憊まで行いましょう。

これで、あなたの左手の筋力は10%ほど増強されます。

1894年、イェール大学の心理学者であるScriptureらは、運動の学習についての実験を行っていました。被験者は板の穴に棒を通す課題を繰り返し行うように指示されました。

穴の大きさに比べて、棒の太さはやや細くなっています。

穴の縁にはセンサーが付いており、棒がぶつかるとエラーが表示され、その回数(エラー数)が計測されました。



被験者は右手で棒を持ち、なるべく穴の縁に当たらないように繰り返し棒を通しましたが、最初は棒が穴の縁にぶつかってしまい、エラー数が多くなりました。しかし、回数を重ねるごとに穴の縁に触れることなく、棒を通せるようになりました。

 

Scriptureらは、このような運動学習の効果についての実験をしていたのですが、ここであることを発見したのです。

棒を上手に通せるようになった被験者が、左手に棒を持ち替えて、同じように課題を行ったところ、驚くことに、右手よりも少ないエラー数で、スムーズに棒を通せるようになったのです。

 

Scriptureらは、この現象を実験で確かめ、片側の手で運動を学習すると、反対側の手にもその学習が教育(education)されることを明らかにしました。

そしてこれを「Cross education」と名付けたのです。

Scriptureらの発見はこれで終わりません。

 

今度は、水銀計につながっているゴムボールを被験者に握るように指示し、左右の握力を計測しました。

すると・・・

 

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